うおおおお久しぶりです!!!!!
色々あってここ最近休載しちゃってましたが、何とか春以降の進路も決まって落ち着いたので、2022年も自分のペースでやっていこうと思います。。。よろしくお願いします。
自分がダンスミュージックが好きっていうのは隠す気もなくこのサイトでアピールしてきてたんですけど、最近マジでサブカルへのダンスミュージックの浸透速度がすごいことになってるなーって思います。特に電音部。去年10月に1stLIVEが開催されたり、ノベルを通してストーリーが展開されてきたり。予想以上に飛躍したなっていう実感があります。そして今までは音楽ネイティブみたいな人ばっかりだったファン層も多様化してきて、その中からは
「音楽のジャンルのことをもっと知りたい」
「ジャンルの知識があれば、より考察が深まるのでは」
っていう感じの声がちらほら上がってきてたんですね。おっと…これはチャンスなのでは?と、いうことで!今回はダンスミュージック分野のジャンルの解説、って言っても大雑把なものしか出来ないですけど、やっていきたいと思います。ぜひ見ていってほしい!!!今回は力作になるので!!!
ジャンルを知ってるとどんないいことがある?
正直そもそもの疑問ってここですよね。正直な話、ただ聴くだけだったらジャンルのことなんか全く知らなくても聴けます。むしろジャンルに囚われるのはめちゃくちゃ良くないと思うし。ただ、もちろんいいことだってあります。その中で一番大きいのはやっぱり、
似たテイストの音楽を探しやすくなること
ですね。各ジャンルでどんなアーティストが強いのか、似たような感じの曲をよく作ってる人にはどんな人がいるのか、そういうのが格段に調べやすくなります。そして、
自分はこんな感じの曲が好きなんだ!
っていうのがなんとなく自分で分かってくる。そうなると探すのが楽しくなってくるんですね。事あるごとに自分の好みにドンピシャな音がたくさん釣れてくるので。これがジャンルを知ることの一番の醍醐味だと思うんですね。
代表的なジャンルを見ていこう
さて、本題に入っていきますか。今回はビギナー向けということで本当に代表的なジャンルに絞って紹介していきます。まぁサブジャンルも名前だけはチラッと…っていう感じで。
House (ハウス)
多くの人が「ダンスミュージック」と言われて真っ先に思い浮かべるのがこのハウス・ミュージック、通称ハウスだと思います。BPM128前後の4つ打ちのサウンドが特徴的な曲のことを指します。俗に狭義の「EDM」と呼ばれるAviciiやZeddに代表されるような楽曲はProgressive House(プログレッシブ・ハウス)、もしくはBig Room(ビッグルーム)と呼ばれるサブジャンルにあたります。また、近年ではFuture House(フューチャー・ハウス)と呼ばれる跳ねるようなリズムのドロップを特徴とするものも登場しており、こちらはオランダのレーベルでNicky Romero(ニッキー・ロメロ)やMartin Garrix(マーティン・ギャリックス)などを輩出した名門レーベル・Spinnin’ Records(スピニン・レコード)が代表的なレーベルとして存在し、また近年では韓国人トラックメイカー・Aiobahnがカナダのレーベル、MonstercatやMartin Garrixが主宰を務めるSTMPD RCRDS(スタンプ・レコード)より楽曲をリリースするなど盛り上がりを見せています。
Avicii – Wake Me Up [Progressive House]
Zedd – Clarity ft. Foxes [Progressive House]
Oliver Heldens – Koala [Future House]
Aiobahn & Vin – About U [Future House / Bounce]
電音部 feat. AZK & Toki – REIGN [Big Room]
Future Bass (フューチャー・ベース)
最近何かとよく耳にする「Future Bass」という単語。実際のところどんなものを指してこう言っているのかよくわかってない…っていう人も多いんじゃないかと思います。
Future Bass自体は2010年代に誕生したジャンルで歴史はだいぶ浅めなんですね。元をたどると後述するDubstep(ダブステップ)やTrap(トラップ)に源流を持つとされており、大雑把な特徴としては2分音符1拍のビートにシンセの刻み、そして旋律重視、と言ったところでしょうか。
代表的なアーティストとしてはMarshmello(マシュメロ)やILLENIUM(イレニアム)、San Holo(サン・ホロ)などが挙げられています。また、日本ではSnail’s HouseがこのFuture Bassとハラジュク文化などを融合させた日本独自のジャンル・Kawaii Future Bassを打ち出し、現在のサブカルチャー×ダンスミュージックの発展に大きく寄与しました。現在、日本ではこのSnail’s Houseの他にNor(Aice Room)、PIKASONICなどといったアーティストがFuture Bassを中心に活動しています。
Marshmello – Alone
San Holo – Light
The Chainsmokers, ILLENIUM – Takeaway ft. Lennon Stella
Snail’s House – Twinklestar
Aice Room – My Starship
PIKASONIC – New Start!
Dubstep (ダブステップ)
1990年代後半にイギリスで生まれた音楽ジャンルで、2分音符1拍にデカい重低音とワブルベースという「ギュィィィン」という特徴的な音を鳴らすベースが使われているのが特徴的な音楽。よく聴いてると頭振りたくなってくるやつですね。ドラムンベースと並ぶベース・ミュージックの二大巨頭となっています。
ダブステップが人気を博した背景には何と言ってもSkrillexの存在が大きいでしょう。彼に代表されるより尖ったサウンドのダブステップはBrostep(ブロステップ)と呼ばれ、2010年代のメインストリームとなりました。また近年ではより旋律に重きを置いたMelodic Dubstep(メロディック・ダブステップ)やFuture Riddim(フューチャー・リディム)、シンセのアルペジオを置いた色彩チックなColour Bass(カラー・ベース)など様々な形を取るようになっています。
代表的なアーティストとして前述したSkrillexの他、ドイツ人トラックメイカーのVirtual Riot(バーチャル・ライオット)、Colour Bassの提唱者で自身のレーベル・Rushdownを展開するChime(チャイム)などが存在します。日本国内ではbanvoxをはじめ、Dubscribe(ダブスクライブ)やNUU$HI(ヌーシ)といったアーティスト達が国内外で活躍しています。
Skrillex – Ragga Bomb Ft. Ragga Twins [Brostep]
Datsik & Virtual Riot – Nasty
Chime & Ace Aura – Interdimensional [Melodic Riddim]
banvox – Work It
Dubscribe – Get Wicked
NUU$HI – Sakura VIP [Colour Bass]
Drum’n’Bass (ドラムンベース)
ドラムンベースは1拍目と3拍目の裏に刻まれるキックによる「ドゥン・タン・・ドゥタン」というリズムと、その裏で細かく刻まれるハイハット・シンバルから構成されるビートを最大の特徴とする曲です。BPMは多くが170前後かそれ以上と、疾走感も大きな特徴です。
ドラムンベースは1990年代のイギリスにて、ドラムパターンをサンプリングして複雑なビートを刻むジャングルと呼ばれる音楽から、キック、スネア、ベースの音が強化されるような形の音楽として生まれたようです。こうしたリズムパターンから、ダンスミュージックの中では比較的ロックに近い属性を持つとも言えると思います。また、ダブステップの要素を併せ持つDrumstep(ドラムステップ)やFuture Bassに近い属性を持つリキッド・ドラムンベース(リキッドファンクとも呼ばれる)、リズムパターンを複雑化させアンビエントにも近い雰囲気を持つDrill’n’Bass(ドリルンベース)など多彩なサブジャンルを持ち、幅広いバリエーションの進化を遂げてきたジャンルです。
日本ではJ-POPとも深く結びつき、アニソンなどにもその要素を取り入れた曲が多く存在しています。攻殻機動隊「Inner Universe」や女王蜂「火炎」、アイドルマスター「さよならアンドロメダ」、電音部「Beat Me!」「しあわせの魔法」など。
Wilkinson – Used To This (feat. Issey Cross)
Pixel Terror & Protostar – Andromeda
Gyrofield – Fallen in Deep [Drill’n’Bass]
女王蜂 – 火炎
電音部 – Beat Me! (feat. kamome sano)
電音部 – しあわせの魔法 (feat. Jun Kuroda) [Liquid DnB]
Hardcore Techno (ハードコアテクノ)
通称ハードコア。電子音楽文脈のハードコアですね。起源は1990年代、オランダ、アメリカ、オーストラリアなどで同時多発的に生まれた音楽だそうです。
ハードコアの特徴は、一口に「ハードコア」という単語では表せないほど多くの派生が存在していることだと思います。一般的に「ハードコア」と呼ばれているのは正式にはハッピーハードコア、UKハードコアと呼ばれているものです。めちゃくちゃ多いのでここから小見出しで紹介していきます。
Happy Hardcore (ハッピー・ハードコア)
その名の示す通りハッピーなハードコア。高速の4つ打ちビートに高速のピアノリフやボーカルチョップが特徴的。音ゲーだと発狂地帯って言われてるあれです。日本ではP*Lightなどがハッピーハードコアのアーティストとして知られています。
P*Light – Poppin’ Shower
irucaice – Brand New Day (feat. 初音ミク)
UK Hardcore (ユーケー・ハードコア)
ハッピーハードコアから派生・進化したのがUKハードコア。お決まりのシンセの音色でかっこいいリフが入ってるやつですね。代表的なアーティストにDJ Shimamura、DJ Norikenなど。
DJ Shimamura & Relect – Northern Lights
DJ Noriken – Quon
Speedcore (スピードコア)
めちゃくちゃ速いやつ。基本的にBPM300以上を指すらしい。速さに応じてさらにテラーコア(200-300)、スプリッターコア(700-1000)、エクストラトーン(1000-)という区分けがあるらしい。狂気。代表的なアーティストにm1dy、t+pazolite、Kobaryoなど。
m1dy – Tokyo Style Speedcore
Kobaryo – Tool-Assisted Speedcore
Frenchcore (フレンチコア)
1990年代後半にフランスで確立されたハードコア。BPM200前後と通常より速いテンポにUKハードコアなどとは異なる独特のキックが特徴。国内ではUSAOがフレンチコアの第一人者として活躍しています。
USAO – Punish
Sefa & Mr. lvex – LSD Problem
Breakcore (ブレイクコア)
1990年代後半にハードコアとジャングル、ドラムンベースの文脈が結びついて生まれた、非常に細かいブレイクビーツを高速で奏でる音楽。アーメンブレイクと呼ばれるリズムパターンを加工して作成されたものが多い感じです。また、最近何かと耳にするHyperpopとも文脈を近くする音楽のような気がします。
kamome sano – charlotte aux framboises (feat. mami)
長谷川白紙 + 諭吉佳作/men – 巣食いのて
Future Core (フューチャー・コア)
正式にはフューチャーコアというジャンル区分はなく、あくまでFuture Bassとハードコアの要素を併せ持つような曲を俗にこう呼んでいます。ドロップの部分は4つ打ちにせず、ハーフビートを意識させ、サウンド構成もFuture Bassに近いのが特徴。代表的なアーティストとしてはPa’s Lam System、PSYQUI、YUC’eなどが挙げられると思います。
Pa’s Lam System – TWISTSTEP
PSYQUI – Your voice so… (feat. such)
YUC’e – Future Cαndy
UK Garage (ユーケー・ガラージ)
UKガラージは1990年代のイギリスで、ハウスとR&B、ソウルミュージックなどの音楽文化が合流することで確立されていったジャンルだそうです。一般的にはUKは省略して単にガラージと呼ばれる場合がほとんどです。
さらにそこから派生する形で、基本のビートを4つ打ちとしない2step Garage(ツーステップ・ガラージ)が1998年前後に生まれました。昨今、ガラージと言うとこちらを指す場合がほとんどなので、この2step Garageの特徴を説明したいと思います。
2step Garageの特徴はさっきも言ったように4つ打ちのビートを持たないことです。基本BPMは130-140で、シャッフルビートに近いリズムが特徴です。口に直すと、
「ドッッッタッッドッッドッタッッッ」
というビートが基本になり、その上に細かいハイハットの刻みを乗せています。日本でGarageを主に活動しているアーティストとしてはkamome sanoやTEMPLIMEが挙げられるかと思います。また、最近ではGarageとハウスのサブジャンルの一種であるディープハウスが結びついたような楽曲も世に出つつあります。近年ではSexy Zoneの「RIGHT NEXT TO YOU」や先日韓国でデビューしたKep1erの「MVSK」が非常に印象的でした。
Higgo – Crush
kamome sano – waterproof
電音部 – Blank Paper (Prod. TEMPLIME)
Sexy Zone – RIGHT NEXT TO YOU
Kep1er – MVSK
まとめ
横文字多すぎ!!!ワロタ!!!!!
どうでしたかね… ダンスミュージックってこんなにいろいろあるんですね。この中でこのジャンルが好き!っていうの見つかったりしましたかね…?同じジャンル括りとはいえ雰囲気は曲によってさまざまなのでこの曲は刺さらなかったけどこっちなら刺さった、みたいなのもあるかもしれませんね。
ジャンル論、知れば見えてくる世界はあるけど、知ってる人間の方が偉いなんてことは全くないので、間違ってもマウント取るための道具にはしたくないですね。誰もいい気しないので。自分の世界を広げるためにガンガン活用してもらえれば嬉しいし、頑張ってこれ書いた甲斐があったかなーって思えるので、ぜひぜひよろしくお願いします。で、興味湧いたらサブジャンルも検索してみてくれると嬉しいな!面白いので!!!
と、いう感じの久々の記事でした。読んでくださった皆さんありがとうございました。レポートもこれくらいの速さで作業できるようになりたかった。。。
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